えぇ、お立ち会い! ここは自由爺が長年愛用した道具や、集めに集めたコレクションを放出する「蔵出し」の場でござんす。

仕事の道具、遊びの道具、はたまた何に使うか分からねぇ珍品まで。 まだまだ現役で働けるものの、爺の手元で眠らせておくには忍びねぇ。 どなたか、この道具たちに新しい命を吹き込んでくださる「目利き」の方にお譲りしたく思いやす。

あくまで古道具ゆえ、傷もあれば汚れもございやすが、それもまた「味」と笑って許せる粋な御仁(ごじん)。 気に入った品があれば、「お便りどころ」よりお声がけくだせぇ。

「ええな」と思うてもろた品は、BASEの専用ショップ『いってんもんや』で扱っております。 特定商取引法に基づく表記や個人情報の取り扱いは、あちらの「お品書き」にまとめてありますんで、安心して覗いてやってください。

長いこと生きてますとな、身の回りの道具いうんは、ただの「物」やなくなってくるんですわ。 使い手の歩き癖やら、手の内の脂、あるいは、ふと漏らしたため息なんぞを、あいつらは黙って吸い込みよる。 気がつきゃ、玄関の隅におる鞄も、手首で時を刻んどる時計も、当たり前のようにそこにおって、まるで分身みたいな顔をして座っとるんですな。

わしが長年連れ添うてきた、この服やら小物、革の連中も、みんなそんな手合いですわ。 そら、新品の時分のような、しゃんとした男前やありません。あちこちくたびれて、少々の傷もあります。 けどな、手に取ると「おう、まだやれるか」と声をかけたくなる。 革のテカリも、布の馴染みも、金属のくすみも、みんな月日が丁寧にこさえてくれたもんです。 年季の入った者にしか出せん、なんとも言えん、ええ面(つら)構えになっとります。

手放すと決めてからも、そのまま放り出すような真似は、わしの気が済みませんでしたわ。 一つひとつ、泥を落とし、脂を差し、状態をよう確かめてやりました。 まだ動けるか、まだ主人の背中を守れるか、次の家でも、ちゃんと可愛がってもらえるか。 そう語りかけながら、最後の手入れをして、身繕い(みづくろい)を整えてやったんです。

これを「中古」なんて、安っぽい言葉で呼んでほしゅうないんですわ。 時間に揉まれて、わしと一緒に育ってきた、世界に一つしかない一点ものです。 次の持ち主さんの手の中で、また静かに息を吹き返し、新しい日々を刻んでくれたら、この年寄りにとって、これ以上の仕合わせはありません。