天然温泉 湯庵

兵庫の里山を駆け抜けると、ぽつりと現れる湯屋、「天然温泉 湯庵(ゆうあん)」。 ここは日帰りで思い切り「湯」を楽しむための場所。地元の衆にも愛される、本物の湯処でさぁ。 ただの銭湯(すーぱーせんとう)と一緒にしちゃいけねぇ。「天然」の看板に偽りなしの、骨太な温泉でござんす。

まず度肝を抜かれるのが、その湯の色。 地下千三百五十メートルから湧き出る茶褐色の湯は、空気に触れると黄金色に輝く。地元じゃあ「金の湯(きんのゆ)」なんて呼ばれてやす。 鉄分とミネラルをたっぷりと含んだ濃い湯で、一度浸かれば体の芯までカッカと温まる。湯上がりもポカポカがずっと続く、まさに「元気の出る湯」でさぁ。

ここの粋な趣向が、「木の湯」「石の湯」が週替わりで楽しめること。 「木の湯」は、高野槙(こうやまき)てぇ上等な木をふんだんに使い、木の香りに包まれる優しい湯殿。 一方の「石の湯」は、自然の岩を贅沢に配した野趣あふれる造りで、大地の力を感じやす。 行くたびに違う風情が楽しめるなんざ、心憎い演出じゃありやせんか。

内湯に露天、寝湯に壺湯、サウナまで揃ってやがるから、温泉好きなら一日いても飽きやせん。 特に露天風呂で、里山の風を胸いっぱいに吸い込みながら湯に浸かってみてくだせぇ。心の奥の澱(おり)がすぅーっと消えていく、まるで森の中で深呼吸しているようでさぁ。

湯だけじゃねぇ、「岩盤浴(がんばんよく)」も本格派だ。 各国の薬石を使った寝床でじっくり汗をかけば、血の巡りが良くなり、体の中からスッキリする。湯とはまた違う「芯からの癒やし」でござんすね。

湯上がりには、飯処で腹ごしらえもできるし、あかすりで一皮むけるのもいい。 「温泉だけじゃ物足りねぇ」なんて欲張りな爺でも、ここなら一日中遊べやす。

それでいて、木戸銭(料金)は千円でお釣りが来るてぇんだから(※平日)、懐にも優しい。 駐車場も広いから、ふらりと立ち寄るには持って来いだ。

派手さはねぇが、湯の質と、五感で楽しむ遊び心がある。 木の香り、岩の肌触り、里山の風。 自由爺に言わせりゃあ、ここはまさに「心の毒出し(でとっくす)」ができる名湯でござんした。

天然温泉&岩盤浴 湯庵(ゆうあん)|兵庫県三木市 「金の湯」

兵庫県三木市にある癒やしの天然温泉「湯庵(ゆうあん)」。湯は鉄分を多く含み、黄褐色に見えることから「金の湯」という源泉名で呼ばれます。