養生草紙 第二十六巻:静かなる違和感、二度目の試練

抗がん剤を受けた翌日の明け方。ふと、得体の知れない違和感に襲われて目が覚めたんじゃ。 「あれ、なんか気持ち悪い……」  そう呟いてみるが、吐きたいとまではいかん。ただ、胸の奥が静かにモヤモヤとして、脈がいつもより少し早いような気がするんじゃ。焦る気持ちを抑えながら、ベッド脇のペットボトルに手を伸ばし、水を一口含んでみた。けれど、その水ですら胃に落ち着く気配がない。

そうこうしとるうちに、朝の検温で看護師さんがやってきた。今の体の状態をありのままに伝えると、点滴にもステロイドの吐き気止めは入っとるんじゃが、追加で錠剤の薬を出してくれることになった。

一回目はあんなに楽やったのに、二回目にしてこの変化……。 「あれ、あれ? 一回目と何かが違うぞ」  心の中に、スーッと冷たい緊張が走ったんじゃ。医療が進歩して楽になったとは聞いておったが、やはり相手は一筋縄ではいかん薬なんやなと、改めて兜の緒を締め直すような心地がした。

病との闘いは、毎日が同じ道やない。晴れの日もあれば、こうして急に霧が立ち込めることもある。けれど、ここで慌ててもしゃあない。薬を飲んで、また静かに時が過ぎるのを待つとしよう。

拙い話にお付き合いくださり、感謝の極みじゃ。
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