養生草紙
養生草紙 第十九巻:水責めと暇の地獄、夜空への強がり

いやはや、長い。とにかく長い、ながーい点滴じゃった。 六時間もの間、じっと管につながれとるのは人生で初めての経験じゃ。幸い、今のところは痛みも気持ち悪さもありゃせんが、この「暇を持て余す」というんも、なかなかどうして一種 […]

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養生草紙 第十八巻:腕を伝う冷たい覚悟、抗がん剤の進軍

いやはや、ついにこの時が来てしもうた。  朝飯をしっかり平らげ、いつもの検査をパパッと済ませた後、いよいよ初めての抗がん剤投与に向けて、先生と看護師さんから詳しい説明があったんじゃ。 点滴で六時間もかけてじっくり体に入れ […]

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養生草紙 第十七巻:開かれた門、明日への進軍

いやはや、今日は最高にめでたい日じゃ!  朝の看護師さんの笑顔で気を良くしとったんじゃが、さらに嬉しい知らせが舞い込んできてな。なんと、あんなにワシを苦しめとった血糖値が、ついに合格ラインをクリアしたんじゃ 。 […]

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養生草紙 第十六巻:カーテンを開ける笑顔、当たり前の言葉

いやはや、人間というもんは現金なもんじゃな。  昨日は「担当の看護師さんにほったらかしにされとる!」なんて、モヤモヤとした気持ちをぶちまけてしもうたが、今日は朝からすっかり気が晴れとるんじゃ。正直、人ひとりの振る舞いで、 […]

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養生草紙 第十五巻:看板倒れの担当さん? 病院の七不思議

いやはや、入院して一週間。  ようやくここの空気にも慣れてきたんじゃが、ふと自分の枕元のネームプレートを眺めとって、妙なことに気がついたんじゃ。 そこには「担当看護師 ◯◯」と、立派な名前が書いとる。そういえば初日に、「 […]

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養生草紙 第十四巻:止まった時計と、高止まりの数字

いやはや、参った。気合を入れて頭を丸め、意気揚々と入院したものの、肝心の治療がスタートできんのじゃ。 「血糖値が高い」という、たった一つの、けれど分厚い壁のせいで、治療が保留になってから早5日。ワシの身体は、慢性的に血糖 […]

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養生草紙 第十三巻:出端をくじかれた朝、心の癖とインスリン

いやはや、入院二日目の朝。気合を入れ直して「いざ、抗がん剤との戦いじゃ!」と身構えとったんじゃが、どうにも世の中、思うようにはいかんもんやな。 医師からの説明では、当初の予定どおりにはいかんとのこと。なんでもワシの血糖値 […]

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養生草紙 第十二巻:白い天井、止まった時計と屋上の風

いやはや、入院初日の午後というのは、どうしてこうも時間が進まんもんじゃろうな。 お昼時までは検査やら説明やらでバタバタしとったんじゃが、それが終わると急に「手持ち無沙汰」という怪物に襲われた気分じゃ。病室は四人部屋。十七 […]

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養生草紙 第十一巻:青い器と静まり返った城、予期せぬ入院生活

いやはや、ついに「その日」が来てしもうた。  朝の九時に病院へ滑り込み、入院の手続きを済ませ、病室に荷物を放り込む。それから看護師さんの説明やら血液検査、レントゲンとはしごをしとったら、あっという間に正午じゃ& […]

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養生草紙 第十巻:はち切れんばかりの焼肉、明日への誓い

いやはや、いよいよ入院前夜じゃ。  今夜ばかりは「養生」なんて言葉は横に置いてな、ワシの我儘を通させてもらったんじゃ。 最後の夜は、肉を腹一杯食う。そう心に決めとった。家族を連れて、馴染みの焼肉屋の暖簾をくぐった時の、あ […]

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